- 9月はどの優待銘柄がおすすめ?
- 9月の優待銘柄は多いの?
- 優待銘柄の選び方のポイントは?
こんなお悩みを解決します。
9月は1年の中で2番目に権利確定日の企業が多く、優待銘柄のバリエーションが豊富な月です。普段は株主優待目的で投資をしない方も、興味を持てる銘柄を見つけやすいタイミングかと思います。
しかし、あまりに選択肢が多すぎると選ぶのが大変になってしまいますよね。そこで今回は、9月のおすすめ優待銘柄(2022年7月現在)を大きく3つのジャンルに分けて、9銘柄紹介します。
優待銘柄を選ぶ際に知っておきたいこと
優待銘柄とは企業が株主に対して、自社商品や割引券といったサービスを提供している銘柄を指します。株主になったら、その企業の商品などをもらえると聞いたことがあるのではないでしょうか。
以下のポイントを知らない方は、優待銘柄を購入する前に押さえておくと安心です。
<権利確定日と権利付最終日の違い>
企業の株主名簿に記載される日を「権利確定日」といい、この名簿に載った株主に優待が贈呈されます。ただし、データの反映に日数がかかるため、株主名簿に載るには2営業日前の「権利付最終日」までに購入する必要があります。
<優待利回りと配当利回り>
利回りとは「株式の購入金額に対して、得られる優待や配当の価値がどれくらいであるか」を数値化するためのものです。
<長期保有優待>
株式の保有期間によって優待内容がアップグレードする株主優待のこと。条件は企業によって異なります。
詳しく知りたい方は、こちらの記事もあわせてご覧ください。
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株主優待を狙うときに押さえておきたいポイント!選び方と注意点を解説
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9月は優待銘柄が多い!優待内容で選ぼう!
1年の中で2番目に株主優待が多い月です。なぜなら、権利確定月は主に企業ごとの「決算月」で決まっており、日本の企業は3・9・12・6月の順番に多いためです。
株主優待の実施回数は企業によって異なります。一般的に年1〜2回が多い傾向にありますが、中には年4回などのケースもあります。年2回の場合は「本決算」と「中間決算」に実施されます。
【例】
◆6月決算・年2回の優待の場合
本決算の6月と、中間決算の12月に優待が実施される。
◆3月決算・年2回の優待の場合
本決算の3月と、中間決算の9月に優待が実施される。
ちなみに株主優待を実施している企業数は2021年10月時点では1490件で、ピークは2019年の1532件です。
ピークから少し減ったとはいえ、これだけ優待銘柄が多いと選ぶのも大変な作業です。そのため、以下のように欲しい優待内容を絞ってから探すとスムーズに見つけられるでしょう。
- 食事券
- レジャー
- カタログギフト/商品券
それぞれの優待内容ごとにおすすめの銘柄を紹介します。
9月のおすすめ優待内容:食事券
9月は食事券の優待を実施している企業が全体の株主優待数と同じく3月に次いで2番目に多いです。今回はその中でも、日常的に使用しやすいお店の食事券をもらえる、3つのおすすめ銘柄を紹介します。
- トリドールホールディングス (3397)
- コロワイド(7616)
- ゼンショーホールディングス(7550)
いずれも継続保有条件なしで株主優待を受けることができます。ちなみに継続保有とは優待を受け取るために必要な期間のことで、指定がある場合はすぐに優待をもらえないため注意しましょう。
それぞれの企業の事業内容や優待条件などを解説します。
トリドールホールディングス (3397)
トリドールホールディングスは主力の讃岐うどん専門店「丸亀製麺」の運営をはじめ、飲食店舗の開発・運営を行っている企業です。
「コナズ珈琲」などのカフェ事業や、ラーメン、焼き鳥などの飲食店を日本国内のみならず海外で展開しています。
株主優待はグループ店舗で100円単位で使用できる食事券をもらえます。
権利確定月:3月・9月
権利付最終日:2022年9月28日(9月分)
保有株数 | 優待内容 | 備考 |
100株以上 | 優待券(100円) 30枚 | ※200株以上を1年以上継続保有の場合30枚を追加 |
200株以上 | 優待券(100円) 40枚 | |
1,000株以上 | 優待券(100円) 100枚 | |
2,000株以上 | 優待券(100円) 150枚 |
コロワイド(7616)
コロワイドは2,700以上の店舗数を誇る「食」の総合プロデュース事業会社です。主要な店舗には「かっぱ寿司」、「ラパウザ」、「大戸屋」など多くの人が馴染みのある店を運営しています。
株主優待は自社グループ店舗で使える食事券です。
幅広く店舗展開していますが、株主優待の割引券が使えない店舗もあるので注意してください。
<株主優待券が使える店舗>
・甘太郎
・北海道
・やきとりセンター
・ラパウザ
・トンテキ とん八
・カルビ大将
・かっぱ寿司など
*牛角、温野菜、フレッシュネスバーガー、大戸屋などの店舗は使えません。
権利確定月:3月・9月
権利付最終日:2022年9月28日(9月分)
保有株数 | 優待内容 | 備考 |
500株以上 | 株主優待ポイント 20,000ポイント付与 (10,000ポイント×2回) |
3月株主:6月・9月 9月株主:12月・翌年3月※自社グループ店舗(一部除く)で利用可。1ポイントで1円相当 ※希望の株主にはポイントに応じてギフト商品(お米、和牛、洋菓子詰合せ等)と交換可 ※初回のみ株主優待カード送付 |
ゼンショーホールディングス(7550)
ゼンショーホールディングスは「すき家」、「はま寿司」、「ビッグボーイ」などの店舗をを全都道府県に幅広く展開している企業です。
株主優待はゼンショーグループで利用できる食事券になります。
<株主優待券が使える店舗>
・牛丼チェーン「すき家」
・手ごねハンバーグ・サラダバー「ビッグボーイ」
・自家製うどん「久兵衛屋」
・丼ぶりと京風うどん「なか卯」
・寿司チェーン「はま寿司」
・パスタ専門店「ジョリーパスタ」
・イタリア食堂「オリーブの丘」
・ご飯処「かつ庵」など
*一部利用できない店舗があります。
権利確定月:3月・9月
権利付最終日:2022年9月28日(9月分)
保有株数 | 優待内容 | 備考 |
100株以上300株未満 | 1,000円分( 500円券×2枚 ) | ※ゼンショーグループ各店舗(一部除く)で利用可 ※300株以上の株主は最新の未使用優待券を自社の定めた期限内に返送した場合、3,000円分1冊につき「すき家牛丼の具」等と交換可 |
300株以上500株未満 | 3,000円分( 500円券×6枚 ) | |
500株以上1,000株未満 | 6,000円分( 500円券×12枚 ) | |
1,000株以上5,000株未満 | 12,000円分( 500円券×24枚 ) | |
5,000株以上一律 | 30,000円分( 500円券×60枚 ) |
9月のおすすめ優待内容:レジャー
次にレジャーでおすすめの銘柄は、以下の3つです。
- ANAホールディングス(9202)
- オリエンタルランド(4661)
- 極楽湯ホールディングス (2340)
今回紹介する銘柄は保有株数によって優待券の枚数が変わるので、注意してください。
ANAホールディングス(9202
ANAホールディングスは航空事業を中心としながら、国内外の航空ネットワークや顧客基盤を活かして、IT、不動産など幅広く手掛けている企業です。
株主優待は国内線を優待割引運賃で利用できる優待券になります。
権利確定月:3月・9月
権利付最終日:2022年9月28日(9月分)
保有株数 | 優待内容 | 備考 |
100株以上 | 1枚(以下100株ごとに1枚増) | ※国内営業路線を片道1区間株主優待割引運賃で利用可 ※混雑状況により販売座席数に制限有 |
400株以上 | 4枚(以下200株ごとに1枚増) | |
1,000株以上 | 7枚(以下400株ごとに1枚増) | |
10万株以上 | 254枚(以下800株ごとに1枚増) | |
100株以上 | 自社グループ優待券1冊 | 詳細については公式サイトをご確認ください。
<有効期間・発行時期> |
オリエンタルランド(4661)
オリエンタルランドは誰もが知っている東京ディズニーリゾートの開発・運営をしている企業です。
株主優待はディズニーランドまたはシーで利用できる1デーパスポートになります。
権利確定月:3月・9月
権利付最終日:2022年9月28日(9月分)
保有株数 | 優待内容 | 備考 |
100株以上 | 1枚(3月のみ) | ※「東京ディズニーランド」または「東京ディズニーシー」いずれかで利用可 ※23年9月のみ100株以上を18年9月から継続して保有した株主には4枚追加 |
400株以上 | 1枚 | |
800株以上 | 2枚 | |
1,200株以上 | 3枚 | |
1,600株以上 | 4枚 | |
2,000株以上 | 5枚 | |
2,400株以上 | 6枚 |
極楽湯ホールディングス (2340)
極楽湯ホールディングスはスーパー銭湯「極楽湯」や「RAKU SPA」を運営する企業です。株主優待は極楽湯グループ各店で使える優待無料入浴券を保有株数に応じてもらえます。
権利確定月:9月
権利付最終日:2022年9月28日(9月分)
保有株数 | 優待内容 | 備考 |
100株以上 | 4枚 | ※1年以上継続保有(3月・9月の株主名簿に連続3回以上記載)した株主のみに贈呈。2年以上継続保有(3月・9月の株主名簿に連続5回以上記載)の株主には2枚追加 ※店舗によって必要な入浴券の枚数が異なります。詳しくは公式サイトをご確認ください。 |
300株以上 | 6枚 | |
500株以上 | 10枚 | |
5,000株以上 | 20枚 |
9月のおすすめ優待内容:その他(カタログギフト/商品券)
最後は特にジャンルを1つに限定せずに、お得な株主優待を受けられるおすすめの銘柄を3つ紹介します。
- TOKAIホールディングス(3167)
- アドバンスクリエイト (8798)
- 上新電機 (8173)
優待内容が魅力的なのはもちろん、1株以上の保有でもらえる銘柄もあるので必見です。
TOKAIホールディングス(3167)
TOKAIホールディングスは基盤にエネルギー事業や情報通信事業、CATVによる放送サービス・通信サービスを手掛けている企業です。
株主優待はグループ会社の割引券に加えて、5つのコースから好きな優待を選べます。
権利確定月:3月・9月
権利付最終日:2022年9月28日(9月分)
保有株数 | 優待内容 | 備考 |
100株以上 | (1)12本または(2)1本または(3)500円相当または(4)1,000円相当または(5)1,000ポイントまたは(6)2,100円相当(350円割引×6カ月分) | (1)水(500ml入) (2)天然水宅配サービス(12l入) (3)クオカード (4)自社グループ食事券 (5)自社グループ会員サービスポイント付与 (6)自社モバイルデータ通信サービス利用料割引 |
300株以上 | (1)24本または(2)2本または(3)1,500円相当または(4)3,000円相当または(5)2,000ポイントまたは(6)5,100円相当(850円割引×6カ月分) | |
5,000株以上 | (1)48本または(2)4本または(3)2,500円相当または(4)5,000円相当または(5)4,000ポイントまたは(6)11,280円相当(1,880円割引×6カ月分) | |
100株以上 | 自社グループ結婚式場婚礼10%割引券 | |
100株以上 | 自社グループ食事20%割引券12枚 |
アドバンスクリエイト (8798)
アドバンスクリエイトは日本最大級の保険比較サイトである「保険市場(ほけんいちば)」を運営するなど、お客様とメーカーの橋渡し役を担う保険の代理店です。
株主優待はカタログギフトと保険市場の会員制優待サービスになります。
権利確定月:9月
権利付最終日:2022年9月28日(9月分)
保有株数 | 優待内容 |
100株以上 | 2,500円相当のカタログギフト(「フリージア」) |
福利厚生サービス(「保険市場Club Off」)利用権 |
上新電機 (8173)
上新電機は大阪に本社を置く家電量販店で「ジョーシン」、「J&P」などのショップブランドを持つ企業です。
1株保有していればもらえる株主優待が受けられる数少ない企業の1つで、株主優待はグループ店舗で使える買物優待券になります。
権利確定月:3月・9月
権利付最終日:2022年9月28日(9月分)
保有株数 | 優待内容 | 備考 |
100株以上 | 買物優待券 11枚 | (3月のみ) ※2,000円以上の買物につき2,000円ごとに1枚利用可 ※2年以上継続保有の場合枚数は5割増 |
500株以上 | 買物優待券 60枚 | |
2,500株以上 | 買物優待券 120枚 | |
5,000株以上 | 買物優待券 180枚 | |
全株主 | 5,000円相当の買物優待券(200円×25枚) | (9月のみ) ※2,000円以上の買物につき2,000円ごとに1枚利用可 |
9月は優待を楽しめる銘柄がたくさん!優待をもらって楽しく投資しよう
9月は1年のなかでも株主優待が多い月なので、今回紹介した9つの銘柄以外にも魅力的な優待銘柄がたくさんあります。利用シーンが多い日用品や飲食店の優待券やQUOカードなどのギフト券を選んだり、優待利回りや贈呈回数を比較したりと、楽しみながら選んでみてください。欲しい優待品のジャンルから選んでみても楽しめるでしょう。株主優待を受けるためにかかるお金(株価×必要株数)もまちまちなので、予算に応じて銘柄を絞るとスムーズに決めやすいです。
どんなにお得な優待がある銘柄であっても、含み損を抱えてしまっては元も子もありません。値動きや仕込む時期には気をつけて、優待を楽しみましょう。