株式投資

決算と株価は関係ある?仕組みを知って売買のタイミングを決めよう!

2023年1月10日

決算発表の結果によって、株価が上がったり下がったりと変動するのは想像に難くないでしょう。しかし、決算が良ければ株価が上がり、悪ければ下がるというように単純な動きをしないところも、また株式投資の面白いところ。実際に決算で業績が上がったことを発表しても、株価が落ちるケースもあります。

本記事では決算が及ぼす株価への影響や、決算で注目すべきポイントについて解説していきます!

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決算発表の見るべきポイントがわかるとまた株式投資が面白くなるよ!

決算と株価の関係性とは?

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結論、決算は株価の変動に大きな影響を与え、関係はかなり深いです。決算発表後に株価が大きく変動するケースも珍しくありません。その変動が大きく上昇なのか、あるいは下落なのかはケースバイケース。単純に業績が前年比より拡大していれば、株価が上昇するという単純な図式でもありません。

一般的には本決算である第4四半期決算に重点がおかれますが、第1~3四半期決算においても、本決算にも影響を及ぼすと想定された場合には株価は影響を受けます。そのため、第1~4四半期決算のすべてを注視した方がいいでしょう。

決算書で確認すべき「財務3表」

決算 株 関係

決算の何を見たらいいのかイメージがついている人は少ないのではないでしょうか。

決算書で確認すべきといわれているのは次に説明する「財務3表」と呼ばれる書類です。これらの書類は税務署、株主、金融機関などに終始や資産状況の報告のため、作成が義務付けられています。

賃借対照表

ある時点における企業の資産状況が分かります。企業の保有資産、負債、純資産が示されており、資金調達方法や財務状況が確認できます。

代表的なチェックポイントは自己資本比率(企業の安定性)、流動比率(短期的な安定性)、固定比率(長期的な安定性)の3つです。

損益計算書

一定期間の企業の利益と支出が分かる表。該当する期間でどのような出された利益かとその金額がわかります。

損益計算書の代表的なチェックポイントは営業利益率(本業での利益)ROA(資産が効率よく活用しているか)、ROE(資本を効率よく活用しているか)の3つです。

キャッシュフロー計算書

一定期間の企業のお金の動きが分かる表。いくらの現金がどのような理由で動いたのかがこの表から分かります。賃借対照表や損益計算書で分からないことがキャッシュフロー計算書で読み取れます。

決算で投資家が確認しているポイント

決算 株 関係

この財務3表が重要だ!といわれても、具体的にどこを確認したらいいかは難しいですよね。そこで投資家として決算内容でチェックしておくべき点を3点に絞って簡単に解説していきます。このポイント3つを理解すれば、本記事の冒頭で説明した、業績が拡大していても、株価が下がるといったことが起きる理由も理解できるでしょう。

成績の伸び

売上高・営業利益・経常利益・純利益といった数字がどれだけ拡大しているかです。

単純に前年比で増えているかだけでなく、伸び率も大事。伸び率が緩やかなのか、勢いよく加速しているかも今後の成長を見極めるポイントです。仮に伸び率の勢いがないと、拡大しているものの、中長期の成長性に疑問を持たれてしまうこともあります。

今後の見通し

通常、本決算時に来季以降の業績見通しについても示すのが一般的。

業績見通しを「未定」として示さない場合もありますが、「上方修正」、「下方修正」、「修正なし」のどれかはよく確認されるポイントです。上方修正は株価の上昇につながる場合が多いです。投資家からの評価はプラスになるということですね。

事前予想との差異

投資家は決算発表の内容に厳しい目を向けて確認しますが、決算内容で業績が上がっても株価が下がる場合や業績が下がっても株価が上がる場合があります。

一見、不思議な動きに見えるこの現象ですが、このように動く理由があります。それは「マーケットコンセンサス」と比較されるからです。マーケットコンセンサスとはかんたんに説明すると、市場の事前予想のこと。

つまり事前の予想より決算悪ければ、業績拡大していても株価は下落します。一方、事前の予想より決算が良ければ、売上が下がっていても株価が上昇することもあるということ。

期待以上なら株価上昇、期待外れだったら株価下落という感じでしょうか。

売買のタイミングを決算発表で判断しよう

決算 株 関係

マーケットコンセンサス(事前の予想)と決算を見比べることが大事になります。

しかし、決算発表で「過去最高益」、「前年比と比べて大幅増収」となっても株価が必ず上がるとは限りません。決算発表前に投資家の間で株価にプラスに働く材料が周知され、株価が既に影響を受けている場合もあるためです。

投資家の心理を知る有名な格言に「噂で買って事実で売れ」という言葉があります。

これは噂がでた時点で株は既に買われていて、決算という事実で既に株は売られているという意味です。

必ず予想した通りに株価が動くわけではないのですが、マーケットコンセンサスと決算を見比べる方法も株価予想の一つの方法として覚えておくといいでしょう。決算発表日だけではなく、その前後も株価は動く点にも留意が必要です。

まとめ

この記事のポイント

  • 決算発表は株価の動きに大きく影響を与える
  • 事前の予想を下回ると業績拡大していても株価が上がらない場合もある
  • 株価の動きを完全に予想することはできない

決算と聞くととても難しいイメージがありますが、まずは本記事で紹介した「成績の伸び」、「今後の見通し」、「事前予想との差異」のチェックからはじめるといいでしょう。ただし、決算発表の前に投資家の間で情報が流れていて、発表前から株価が変動している場合も。

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