多くの投資家がドキッとする「株価急落」。株価が少し下がるならまだしも、急落ともなると大損する人も少なくないでしょう。投資金額によっては1日で100万円以上の損失になることもあります。
過去の歴史を見てみると、急落や暴落をして、それを乗り越えて、と繰り返して成長してきました。とはいえ、いざ急落の場面に直面するとどうしても焦ってしまいますよね。
本記事では株価急落についての説明をした後に、急落した場合の対処法について説明していきます。
株価の急落とは?
株価の急落とは字が示すとおり、株価が一度に大きく下がることいい、暴落と呼ばれることもあります。何パーセント下がったら急落と呼ぶかの明確な定義はありませんが、日経平均株価指数で1日の株価下落率が10%を超えたあたりでは、過去ワースト5に入るので、急落・暴落といってもよいかもしれません。
急落と呼ばれるような大きな動きがあると、ニュースなど、メディアでも大きく話題に上がるでしょう。
急落の原因
株価は売買の需要と供給によって決まります。買い注文が多ければ株価は上昇しやすく、売り注文が多ければ、下落するのが一般的な動き方です。企業の決算やニュースなどによって、大きく動くことがあります。例えば、企業が不祥事を起こしてニュースになったら、株価が急落するのはイメージしやすいでしょう。
他にも、機関投資家が利益を確定するために大量に株式を売却すると株価は大きく下落します。なぜなら、買い注文よりも売り注文が多くなり、需要と供給のバランスで株価は下落方向に向かいます。その株価下落の傾向を見た一般投資家も売却すると売りが加速し、更なる下落に繋がるでしょう。
また、大きな事件によって全体の株価が大きく下落する場合もあります。
2008年リーマンショックでは、日本も大きく影響を受け、バブル崩壊後の最安値をはるかに下回る水準まで急落しました。リーマンショックとはアメリカの有力投資銀行であるリーマンブラザーズが破綻を契機に広がった世界的な株価下落のことです。リーマンショックと聞くと、内容を詳しく知らずとも、大きく株価が急落した出来事であることは多くの人が知っているでしょう。
最近ではコロナウイルスによる急落が記憶に新しいのではないでしょうか?
急落した場合の対処法
では実際に急落したときに、私たちはどのように振舞えばよいのでしょうか。これは急落に直面してから調べるというより、急落したときにどのような対策をするべきかあらかじめ知っておくことが大事です。焦って売却する、いわゆる狼狽売りをしてしまうとかえって損してしまうこともあります。急落・暴落に巻き込まれたときにはこの3つの対処法を頭に入れておくといいでしょう。
①冷静になる
相場が急落すると、今まで利益がでていても、一気にマイナスに転じてしまうこともありえます。大きなマイナスを被る可能性も決してゼロではありません。特に投資初心者の場合はその時にパニックになりがち。
そんなとき、まずは自分の投資スタンスを今一度確認しましょう。もし長期的な視点での資産形成であれば、短期でのプラスマイナスに一喜一憂する必要はありません。例えば、投資信託で20年、30年スパンで考えているのであれば、数回の急落に巻き込まれることは織り込み済みなはず。一時的なマイナスで売却を考えるのはやめましょう。
②目標の再確認
急落時こそ、何のために資産運用を始めたか思い出してみましょう。
例えば、老後資金を貯める目的であれば、短期ではなく、長期的な視点で増やすことを目指しているでしょう。投資信託などで分散投資されているのであれば、いずれは回復し、暴落前の水準を超えると過去データから期待できます。
もし、明確に目標が定まっていないのなら、これを機に何を目的に投資しているかを考えておきましょう。
③長期積み立てなら追い風
投資信託などを毎月一定額購入しているなど、積み立て投資の場合、急落はむしろチャンス。なぜなら、価格が下がっているので、安く購入できます。いずれ、株価が回復することを予想するなら、むしろバーゲン価格で買えると考えることもできます。
積み立て投資を続けられれば、回復局面でも大きな恩恵を受けられます。急落時こそ、むしろ積み立てする金額を増やすことも作戦のひとつです。
まとめ
この記事のポイント
- 大量に株が売却されると、需給のバランスが崩れて、株価は急落する
- リーマンショックやコロナウイルス蔓延など、大きな出来事で急落することも
- 急落したときの対処法をあらかじめ知っておくと安心
長期で株式投資をしていくうえで株価急落を避けて通ることができません。何も知識がない状態で急落に直面すると、パニックになってしまいかねないので、あらかじめ対処法を知っておき、急落したらすぐに実践できるようにしておくといいでしょう。
急落に巻き込まれなかったとしても株式投資では知識不足が大きな損失を招くことがあります。どうせやるなら利益を出したいですよね!
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