これに応募すべきかどうか悩みどころ~
最近は、早期退職を募集する企業がどんどん増えています。
この流れは、これからますます加速してくでしょう。
早期退職はしたほうがいいのか?
という疑問を持つ方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。
結論としては、早く早期退職した方がいいです。
とくに35歳以上の方は、きちんと調べて考えておくべき問題です。
この記事では、なぜ企業は早期退職を募るのか、早期退職するならなぜ今のうちの方がいいのか、について説明します。
Contents
直近の早期退職募集事例
リサーチによると、2019年上半期の上場企業の早期退職の募集人数は1万人を超えたそうです。これは6年ぶりのことだそうです。
過去のリーマンショックの時でも、2万人ぐらいでした。
企業のなかには、買収した子会社に配置させる配置転換という方法をとる会社もあります。
配置転換を受けて「こんな会社に行きたくない」といって辞めた人は、ただの自己都合退職扱いになります。
これはリストラでもなく早期退職でもないので、会社としては退職金を上乗せなくていいことになるのです。
そうした手段をつかいながら、企業は早期退職を推し進めています。
なぜこんなにリストラしなければいけないの?
では、なぜ企業はこんなにリストラをしなければいけないのでしょうか。
リストラの理由として、3点のポイントが挙げられます。
ポイント
・人口減少
・2030年問題
・消費サイズに合わせた企業規模の縮小
人口減少はもう手遅れ!
リストラの一番の要因は、人口減少です。
これはもう今からではどうしようもない、手遅れの問題です。
いまは子供を産める世代の人口が減ってしまっているため、これから出生率を上げたとしても、日本全体の人口は減少するしかないという状態なのです。
ですから、最近はもう少子化問題という声は小さくなっていますよね。
人口の2030年問題
2030年問題と言われる問題があります。
生産年齢人口と呼ばれる18歳から65歳の世代の中で一番人口が多いのが、現在50歳ぐらいの人々です。いわゆる団塊世代の方たちです。
2030年は、団塊世代が60歳ぐらいになるときです。
60歳を超えると、収入が減ります。
すると年金だけでは生活が苦しくなり、消費活動が低迷します。
結果として、企業の収益が減っていくのです。
そうなると、社会の消費サイズに合わせて、企業も縮小していくことになります。
引用:国立社会保障・人口問題研究所
消費のサイズにあわせた企業の縮小
2030年以降、消費のマーケット自体が小さくなるので、会社のサイズも小さくする必要があります。
今はマーケットサイズが大きいので大企業として経営していても、マーケットが小さくなったら会社の規模も小さくなりますよね。
収益が少なくなった時に、企業にとって一番の負担が固定費です。
会社のサイズを小さくしても固定費はなかなか減らせないので、企業の収益を圧迫してしまいます。
ですから、企業としては固定費の削減をどうするかというのが大きな課題なのです。
いちど大きくした会社をサイズダウンするのは非常に大変です。
固定費の削減で一番典型的なのは、人件費の削減です。
これまでは、業績が悪いときなどは、採用人数で人員調整をしてきました。
しかし、会社を大幅にサイズダウンしようとすると、採用人数の調整だけでは対応しきれない状態になります。
しかも、採用を減らしすぎると、会社が運営できなくなってしまいます。
会社の年齢バランスをとるためにも、45歳以上が人員削減の対象となるということは仕方がないことなのです。
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黒字リストラの対象になる人の特徴
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企業の固定費削減でやらないといけないこと
固定費を削減するには、過去の遺産を捨てる必要があります。
主に以下のようなものが遺産になります。
メモ
・古いビジネスモデルや古いシステム
・権力もって何もしない老害
古いシステムやビジネスモデル
例えば、企業の古いビジネスモデルや古いシステム。
歴史の長い会社だと、古いビジネスモデルでずっと運営し続けているところが多いです。
大手の金融機関でも、古いシステムの維持費に費用がかさんで、新しいITシステムの導入が遅くなっているケースもあります。
権力もって何もしない老害
「老害」というと響きが良くないかもしれませんが、とくに社内で権限を持った人が、過去の遺産を守ろうとしたり、過去のやり方を変えられなかったりするという傾向があります。
老害は邪魔な存在だということで、45歳以上の管理職が固定費削減のターゲットになる可能性があります。
優秀人材だからといって会社に残れるかはわからない
今は優秀人材として会社に認められている人でも、今後も会社に残れるかどうかはわかりません。
優秀がゆえに、老害になってしまうかもしれないのです。
どれだけ優秀だったとしても、老害より新しい人員を入れた方がいいと判断される可能性もあります。
会社の人事に若手社員が導入され、老害にあたる人員が大量にリストラされている事例もあります。
リストラされるなら今のうちに早期退職したほうがいい?
結論としては、早期退職をするなら早めが良いです。
その理由について説明します。
人口減少による収益減少が顕著になるのは2030年以降
人口減少による収益減が顕著に現れるのは2030年以降と言われています。
2030年以降も団塊ジュニアの世代がどんどん退職していくので、どんどん企業の収益が減っていきます。
しかし、今から10年間くらいはまだ収益があります。
どの企業も、その10年後の収益減のリミットまでに手を打つ準備をしています。
その仕込み期間が、だいたい5年くらいです。
2030年以降の収益減に間に合わせるため、企業は2025年くらいまでには仕込みを始める必要があるのです。
収益悪化後は退職金が減る可能性がある
今は上乗せ退職金などがありますが、企業収益が悪化してから会社を辞めると、退職金が減る可能性があります。
また、今後アベノミクス景気が終わる可能性は十分にあります。
すると企業収益はさらに悪化し、退職金も減る可能性もありますよね。
ですから、早期退職は早くした方がいいと言えます。
早期退職してからどうしたらいいのか
「早期退職したほうがいいことはわかったけど、今会社をやめても退職した後はどうしたらいいの?」と思いますよね。
たしかに、個人で稼ぐ力がない状態で、明日急に早期退職するということはおすすめしません。
それは自殺行為になりかねません。
とはいえ、退職金だけで生活してくのは無理です。
人生100年ということを踏まえると、まったく足りないです。
老後2000万どころではありません。
ですから、退職したとしてもやはり稼がなければいけないのです。
今から、個人で稼げる力をつける必要があります。
個人で稼ぐ力をつけるために
40歳以上で会社を辞めると、次に職に就けるかどうかはわかりません。
明確に食べていける、生きていけるという自信がついてから会社を辞めることをおすすめします。
個人で稼ぐ力をつけるには、最低でも5年は必要でしょう。
5年後の早期退職を目指して、今から準備すればいいのです。
私も40歳でフリーになりましたが、準備し始めたのは35歳くらいです。
会社を辞める5年くらい前から、稼ぐ手段や稼ぐ柱をつくって準備していました。
ですから、今から個人で稼ぐ力をつけていきましょう。
稼ぐ方法は、投資や副業、Youtube、事業を立ち上げるなど、様々な方法があります。
他にも情報は世の中にたくさんありますので、そういうところから勉強していくと良いと思います。
45歳以上のリストラや早期退職を見据え、今から手を打っていきましょう。