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早期退職はやめた方がいい?早期退職をすべき人の特徴についても解説

2022年9月20日

みなさんは「早期退職」にどんなイメージを持っていますか?

会社都合の人員整理、いわゆるリストラを思い浮かべるかもしれませんが、そもそもの意味は、定年よりも早く退職することです。終身雇用制度が浸透している日本では、早期退職という言葉を耳にすることがありませんでしたが、今では「早期退職募集」をしている大企業も現れました。

退職金の上乗せ、再就職先の紹介など、早期退職者にとってメリットになることも企業から提示されますが、後先を考えずに早期退職を決めてしまうと後悔することになります。

本記事では早期退職のメリット・デメリットや早期退職をすべき人の特徴を詳しく解説します!

ろっく
早期退職募集がきてから、「どうしよう!」って焦らないためにも知っておこうね!

早期退職は大きく2つに分かれる

早期退職 やめたほうがいい

「退職金が上乗せされる」「再就職を支援する」など、退職の際に何らかの支援が受けられる制度を「早期退職優遇制度」と呼びます。この早期退職の制度は大きく2つに分かれます。

    早期希望退職制度

早期希望退職制度は、大きな固定費である人件費を経営判断によって抑制する制度です。多くの場合は前触れもなく、募集期間や人数を定めて、社内で募集がかけられます。会社の業績が傾いていなくても、長期的に経営を安定させるために、業績が好調なときに実施される場合があります。

東京商工リサーチの調査によると、2021年の早期・希望退職者募集を開示した上場企業は84社となっています。前年の2020年より低いものの2年連続で80社を上回ったのはリーマンショック後の2009年(191社)、2010年(85社)以来です。

加えて人数規模は公表した69社で計約1.6万人。1社あたり約230人となり、84社で単純計算すると全体で2万人に迫る規模感といえます。

    選択定年制度

選択定年制度とは、自分の意思で定年より早く退職を選択できる制度です。早期希望退職制度が会社都合になることが多いのに対し、選択定年制度では自己都合とされることが多いです。また臨時的に実施されるのではなく、人事制度の一つとして設定されていることも大きな違いです。

背景としては、1990年代に入って団塊の世代が50才を超え、組織の年齢のバランスを整えたい意図があります。年齢構成がアンバランスになり、組織の硬直化を避けるために大企業を中心に導入されています。

早期退職のメリット・デメリット

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早期退職のメリットとデメリットは人によって感じ方が違います。働いている企業や会社での立ち位置、社外からの評価やスキルなどによって、早期退職に応じるべきか否かは人によって異なるでしょう。そのうえで、早期退職を検討している人はそれぞれのメリット・デメリットが自分に当てはまるかを考えながら見てみてください。

    メリット①退職金を割り増しでもらえるケースがある

定年を迎えた時にもらえるイメージが強い退職金ですが、会社によっては一定期間働いているといつ辞めても退職金がもらえます。退職金の算出方法は会社によってそれぞれですが、早期退職に応じた場合は、通常の計算に付加して退職金をもらえる場合があります。

付加される退職金の平均額は年収の2倍ともいわれていますが、勤続年数や年齢によっても変動し、加えて企業の状態によっても変わります。業績が好調な大手企業の場合は多く支給される場合もあるようです。実際に、味の素(約4,500万)、パナソニック(約4,000万)が追加で支給されました。

    メリット②再就職の支援を受けられるケースがある

早期退職者を対象に企業が委託した人材会社が再就職支援をするケースがあります。早期退職の年齢にもよりますが、割り増しの退職金をもらったとしても、まだ働く人が多いでしょう。

企業側としても早期退職者とトラブルを避けるために導入しているケースも多いです。早期退職に応じたとはいえ、今まで会社に貢献してくれた従業員が再就職の活動ができるようにしっかりケアやサポートを行うことで、反発を少しでも和らげる目的があります。

また、残る社員の反発に対応している側面もあります。人員削減がやむを得ない理由であっても、何もケアをせずに辞めさせてしまうと、次は自分がそうなるかもと会社に対して不信感を抱くこととなります。場合によっては、会社に残る予定であったが、この対応への不信感から早期退職を選択することもあるでしょう。

    メリット③会社都合の退職により失業手当がすぐもらえる

会社都合の退職になると、ハローワークに申し込みをしてから1週間(待機期間)で失業手当がもらえます。早期希望退職制度の場合、会社都合になることが多いです。すぐに受け取れるのはやはり安心ですよね。

一方で自己都合の退職の場合は1週間の待機期間に加え、さらに2か月かかります。十分な貯蓄があれば困らないかもしれませんが、2か月間、お金が減り続けるのも不安ですよね。

失業手当の給付期間は会社都合と自己都合で異なります。

  • 自己都合 給付期間:90~150日
  • 会社都合 給付期間:90~330日

手当をすぐ受け取れることや給付期間が長いなど、会社都合で退職するメリットは大きいです。

    デメリット①再就職できるとは限らない

会社がいくら支援をするといっても、必ず再就職できるとは限りません。本人の能力や求める条件によってはすぐに決まらない場合もあるでしょう。年齢が上がるほど再就職の難易度も高くなります。

特に既に退職している状態で就職先を探す場合だと、焦りもあり、好待遇での入社はスキルが高くなければ難しいでしょう。キャリアに大きな空白期間を生じさせたくないなら、転職先の目途をつけてから早期退職に応じるのが無難です。

    デメリット②年金受給額が減る可能性がある

早期退職により将来的に受け取る年金受給額が下がってしまう可能性があります。

年金は「老齢厚生年金」「老齢基礎年金」の2種類が支給され、前者の老齢厚生年金は年金支給開始まで平均給与(総報酬月額相当額)と、加入月数によって金額が決まります。つまり、転職先で給料が下がったり、転職するまでにキャリアの空白期間ができたりする場合には老齢厚生年金は下がってしまいます。更に、老齢基礎年金も保険料納付月数により金額が決まるため、保険料の免除を受けた場合も年金受給額が減ってしまいます。

    デメリット③経済的に苦しくなる可能性がある

なかなか再就職ができないケースに加え、転職先の待遇が元の企業よりも下がってしまい、経済的に苦しくなる可能性があります。

いくら退職金を多めにもらってるとはいえ、本来は老後のための定年退職する際のお金を先に受け取っているため、全てを自由に使うことはできません。失業手当などを使って、一時的には普通に生活することは可能ですが、同じような待遇の会社が見つからなければ苦労することになるでしょう。

また失業期間中や再就職直後はクレジットカード作成やローンを組む際に影響が出るので、その点も留意しておく必要があります。

早期退職をすべき人の特徴4つ

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それでは実際にどのような人であれば、早期退職をおすすめできるでしょうか?早期退職をすべき人の特徴を4つ紹介します。

  • 会社の内外問わず評価が高い人
  • 経験やスキルが高い人
  • やりたいことが明確に決まっている人
  • 十分な貯蓄がある人

それぞれ詳しく解説します。

    会社の内外問わず評価が高い人

会社の内外問わず評価が高い人は早期退職に応じても困ることはほとんどないでしょう。

ただし、実績を積んで、社内評価が高い場合でも市場価値が高いとは限りません。社内で評価されていた実績や能力が社外ではあまり重点を置かれていない可能性もあるからです。

日本企業の場合は長く勤めることで安定的に給料があがり、役職が上がりやすいため、対外的にも能力が上がったと勘違いしがち。しかし、新しい企業では過去の実績よりも、その再就職先で求められる能力の有無や、入社後の成果で判断されます。

会社の外でも評価が高い人は、他の会社でも活かせる能力があると考えられるので新しい転職先でも結果を残せる可能性が高いです。

    経験やスキルが高い人

経験やスキルなど目に見える実績やアピールポイントがあれば、早期退職に応じ、転職しても困ることはないでしょう。

「社内の人事制度の再構築をリーダーとして経験した」、「プログラミングでアプリ開発ができる」、「3か国語を話せる」など、客観的に能力が高いとわかるような経験やスキルがあれば良いでしょう。

好条件の企業に就職しやすいことに加え、経験やスキルが活かせるポジションに配置してもらえる可能性が高くなることから、再就職する人と企業の双方にとってメリットが大きいです。自分のスキルが明確であると、会社側も人員配置もしやすく、ミスマッチを避けられるので、失敗しにくいといえるでしょう。

    やりたいことが明確に決まっている人

やりたいことが明確に決まっている場合も早期退職をおすすめできます。この「やりたいこと」は「ライフスタイル」「仕事」の2パターンあります。

前者は、自分の趣味中心の暮らしをしたい、Uターンして両親と一緒に住むなどのパターンです。以前に比べてリモートワークが普及したとはいえ、会社勤めでは場所や時間に縛られて働くことがどうしても多くなります。

経済的に大きな問題がなければ、理想の暮らしを優先して早期退職を選べるでしょう。現実的には定年間近である、あるいは会社に属せず稼げるスキルがあるなどの条件がそろわなければ難しいといえます。

後者は「飲食業をやりたい」、「ペットに携わる仕事がしたい」など、明確に働きたい業種が決まっている場合です。仕事を探す軸も明確なので、大人気の職種でなければ比較的再就職もしやすいでしょう。やりたいことがあれば、多少待遇が悪くなったとしてもおそらく許容できますよね。

このようにやりたいことが明確であれば、早期退職に応じても後悔することは少ないでしょう。

    十分な貯蓄がある人

今までと同じ暮らしを続けられるほど十分な貯蓄があれば、早期退職に応じても困ることはないでしょう。

必要な額は一概にこの金額といえる数字はありませんが、FIRE(Financial Independence, Retire Early〈経済的自立と早期リタイア〉)するには、年間支出の25倍が必要とされています。年間支出の25倍となっている理由は、計算上、投資元本を減らさずに運用益だけで生活できると考えられている数字であるためです。

若いうちからコツコツ資産運用をしてお金を増やして、早期退職は早くても50代とするのが現実的。再現性高くお金を増やすには若い時から資産運用をするしかありません。長期間で投資すればするほど、お金は増えやすくなります。

 

まとめ

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この記事のポイント

  • 企業によって早期退職の条件は異なる
  • 再就職は経験やスキルに左右される
  • 早期退職は自分の年齢・経験・スキル・貯蓄などから総合的な判断が必要

退職金割り増し、再就職支援、失業手当給付など、一見メリットが多く、辞めなければ損するかも!?と思うかもしれませんが、一度冷静に考えましょう。社内で成果を出せているから、他の会社でも必ず成果を出せるとは限りません。

早期退職をすべき特徴4つのいずれかにあてはまり、かつ、メリットとデメリットを理解したうえで判断しましょう。家族の有無によっても選択は変わります。

この4つの特徴のうち、「十分な貯蓄をもつ」ことは若い時から資産運用をすれば達成できますよ。とはいえ、資産運用をどのように始めればいいか悩みますよね。

特に初心者のうちは投資したお金が減ってしまったらどうしよう・・・と悩んでしまうもの。リスクを避けながらお金を増やしたいなんて考えている方にはこちらの書籍をぜひ。タイトルのとおり、超・臆病者の初心者の方でも、わかりやすく学べる内容となっています。

会社でスキルや経験を磨きつつ、資産運用もコツコツはじめてみてはどうでしょうか。

書籍の概要を詳しく知りたい方はこちらの記事もあわせてご覧ください。

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