でも企業もちゃんと考えてるんですよね~
今は、日本企業のほとんどが黒字決算であり、成長している会社もたくさんあります。
ですが、日本人サラリーマンの給料はぜんぜん上がってないんですよね…
企業は儲かってるのに社員の給料は上がらない…
日本企業総ブラック状態なのか…?
今回は、黒字企業なのになぜ給料が上がらないのか解説いたします。
Contents
企業が黒字になったら給料を上げるのは当然?
会社員をやっている人は、少しでも給料を上げたいと考えるでしょう。
普通に考えれば、会社が赤字ならば給料やボーナスは下がってしまい、逆に会社が黒字になれば給料やボーナスが上がると想像するはずです。
黒字になれば、それだけ社員に対してお金を分配しても問題ないと考えるのが普通になります。
黒字になったということは、社員が努力した証でもありますので、給料が上がって当然と言えます。
黒字でも給料が上がらない理由①
最近の日本では、社員の給料が上がってないのは現状です。
なぜ給料が上がらないことがあるかといえば、内部留保をしているからです。
ここで言う内部留保とは、会社の内部にお金を蓄えることを意味しています。
黒字企業は成長させる方が重要
例えば今まで赤字が続いた会社が黒字に転換した場合、会社としては赤字の段階で資本金が随分と減ってしまったはずです。
資本金は会社が動くための軸となるお金になります。
そのお金が充実していれば新しいイノベーションを起こしてそれを実践し、結果的にさらに黒字が続くこともあり得るわけです。
実際に過去に大きく成長した企業は、内部留保をしっかりと行い、そこから爆発的に会社を成長させてきました。
そのような意味においては、会社内のお金があればある程、様々なことに挑戦することができて、結果的にさらに売り上げが伸びる可能性も高いです。
日本では黒字企業でも成長できていない
当然売り上げが伸びれば利益も伸びる傾向にあるため、会社の資本が潤うことになります。
そうだとすれば、会社側としては社員の給料を上げるよりも、まずは会社内の資金を増やすことに力を入れるのが普通でしょう。
ですが一番の問題は、会社内の資金を増やしたところで、会社を大きくするために新しく投資をしようと思っていても、日本の経済環境の中では、なかなか資金投入ができてないのが現状です。
そのため、大きく利益があがることもなく、内部留保だけが増えていって、社員の給料が上がらない状況が続いています。
黒字でも給料が上がらない理由②
もう一つの理由は、たまたま一時的に儲かっただけと判断されるからです。
今まで赤字の会社だった場合や赤字ではないけどもほとんど成長していない会社の場合には、たまたま一時的にその年は利益が出たかもしれませんが、次の年からまた再び赤字になってしまう可能性もあります。
このようなとき、会社の経営者としては社員の給料を上げてしまうと、また赤字に転落した時に会社の経営自体が圧迫される結果となるでしょう。
この点に関しては、「一時的に儲かっているときに社員の給料を上げて、また赤字に戻ったら給料を下げればよい」といった意見もあります。確かに頑張っている社員たちに還元することは重要です。
モチベーションも上がるきっかけになり利益が右肩上がりになるかもしれません。
一度給料を上げると下げれないことが足枷
しかし将来を完全に見通すことができない以上は、賃上げも慎重に考えなければいけません。
賢い経営者ほど、お金の扱いに関しては慎重になるものです。
もし社員の給料を一時的にあげてしまった場合、モチベーションは上がるかもしれません。
しかしもしその後赤字に転落した場合に給料を下げてしまうと、一気にモチベーションがダウンしてしまう可能性もあります。
社員のモチベーションが下がるとやる気を出させるのは困難
人間は一度モチベーションが下がってしまうと、そのあとやる気を高めるのが難しくなる傾向があるでしょう。
一度やる気を失った社員たちはその後なかなかやる気を起こすことができず、仕事にも悪影響を及ぼす可能性があります。
このように社員や現場で働く人の心理を考えるならば、確実に将来黒字が続く状態が予想できない限りは安易に給料を下げない方が、経営的に安定が期待できるはずです。
黒字でも給料があがらない理由③
大手企業で株式を公開している会社の場合には、内部留保をする明確な意味があります。
これは単に従業員の給料を考えることよりも優先して、株主に対して分配する資金を作っておくために内部留保をするわけです。
従業員よりも株主が重要
上場している企業が株主を公開する理由の一つは、資金を集めるためです。
株を購入してくれる人から預かった資金を会社の方で運営して、より事業を拡大しようとしているわけです。
当然事業がうまくいかなければ株主に分配するお金も減少してしまうでしょう。
株を購入した立場からすれば、購入する株が下がってしまい、損をした形になります。
逆に株を購入した会社の利益が伸びれば、その分株価も上昇していきます。
最終的に株を購入した人が売却をする段階になると、その資金を株主に分配しなければいけません。
このように内部留保は会社を維持する上で、とても重要な意味をなしています。
黒字でも給料上がらない理由④
それ以外に考えられる理由は、労働組合の方で雇用を優先し賃上げに対して消極的な姿勢を取っているからです。
労働組合では、2000年以降に日本で起こったリーマンショックの影響や、東日本大震災による不安定な状況がこれからも起こりうると予想して、安易に賃上げをするべきでないと判断しています。
それよりも雇用を優先して、そちらにお金をかけるべきだと判断するわけです。
給料を上げるよりも、優秀人材の採用の方が効率的
賃上げをした結果、社員のモチベーションも上がるかもしれませんが、当然会社とすればそれだけ社員に対して結果を出すことを求めます。
ところが社員の給料は上がったものの、過去に何度も結果が出ないことがありました。
そのような点を踏まえると、社員の給料を上げるよりも今まで以上に優秀な人を雇用するためにお金を使った方が、会社としても賢いと言えます。